・2017.06.15
第29回「高倉塾」
90年の伝統を誇る雛人形メーカーの新商品開発(前半)
2017年6月15日(木)東京渋谷にて、第29回高倉塾を開催いたしました。
今回は、雛人形メーカーである株式会社左京の望月琢也さんを迎え、「90年の伝統を誇る雛人形メーカーの新商品開発」をテーマに行いました。望月さんで4代目となる左京は静岡県静岡市を拠点に、90年の伝統を守りながら代々雛人形を作ってこられた会社です。しかし、近年雛人形を購入する割合は激減しており、少子高齢化の流れも相まって、大変な不景気に陥っています。望月さんの「業界の流れを変えていけるような新しい商品を生み出したい」という熱い思いをいかに形にするか、全2回のワークを通じて受講生とともに考えてまいります。
まず初めに、望月さんより雛人形の由縁と、左京で取り扱っている商品についてお話しいただきました。
40~50年前の雛人形は七段飾りが主流で、十三段飾りを持つ家庭も多かったそうです。当時は雛人形の大きさが一つのステータスシンボルとなり、大変な流行になったのだと言います。しかし、今では女の子がいる家庭でも雛人形を購入する割合は全体の6割。一時期の盛り上がりから比べると大変な不況に陥っています。
望月さんのお話しのあとは、一人ひとりが思いつくアイデアを自由に発表する時間が設けられました。
「お雛様の顔を自分の顔にしてみてはどうか」
「女の子が生まれたら買うという習慣だけでなく、結婚式に飾る習慣を作ってはどうか」
「外国人向けに商品を作り販路を作ってみてはどうか」
など、商品アイデアは勿論のこと、新市場への進出についても様々な意見が出されました。
高倉塾長より「1年、2年後に売上が上がるような悠長なことをしてはいけない。その前に会社が倒産してしまう。だから、すぐにでも売上につながることをしなくては」とアドバイスがありました。これを受け、“単価を上げる”ことを優先して考る、という目標を定め、全体でのディスカッションを続けました。
相続税対策で金が売れているという話題から、「金屏風の雛人形」を作ってはどうか、という発案があり、さらには「金婚式に金屏風」という声が上がりました。
このアイデアに、「それは面白そうだし、メディアも取り上げるだろうから、すぐにでも売上に繋げていける」「これでいこう!」と、高倉塾長はじめ受講生の熱気も高まり、第29回高倉塾は終了となりました。
次回までの1ヶ月間で、左京の望月さんに今回の案が実現可能なのかどうかを検討していただき、具体的にどのようにして形にしていくのかを来月のワークショップにてブラッシュアップしていきます。
望月さんからは、「業界の外に出るとここまで色々なアイデアが出てくるのかと驚き、立ち止まってはいられなくなった」と決起の言葉をいただきました。次回、どのような結果にまとまるのか今から楽しみです。
さて次回は、7月20日(木)19:00~21:00にて開催いたします。
第2回目からのご参加も大歓迎です。ご興味のある方は是非お申し込みください。
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