・2017.07.20
第30回「高倉塾」
90年の伝統を誇る雛人形メーカーの新商品開発(後半)
2017年7月20日(木)東京渋谷にて、第30回高倉塾を開催いたしました。
前回同様、雛人形メーカーである株式会社左京の望月琢也さんを迎え、「90年の伝統を誇る雛人形メーカーの新商品開発」をテーマに講義を行いました。今回が全2回の講義の後半となります。
本テーマ前半の講義では、大変な業界不況の中で売上を上げるための新商品についてアイデアを出し合い、最終的にお年寄りの相続税対策にもなる「純金屏風の雛人形」をつくろう、ということで話がまとまりました。
前半の講義はこちら
今回は、「望月さんにとって実現可能であり、売上をあげるために効果的な新商品を決定する」ことをゴールに定め、講義を行いました。
まず、高倉塾生の株式会社ADDIXの岩橋さんより、「Skets(スケッツ)」の結果について発表がありました。「Skets」とはADDIX社が提供するサービスで、企業と生活者を結ぶプラットフォームです。会員は一般消費者約50万人。このシステムにより消費者から新しいアイデアを募集することができるのです。
前回の講義を受けて、約1ヶ月間に渡り「日本の伝統工芸を再デザイン!思わず買いたくなった雛人形ってどんなもの?アイデア募集!」というタイトルで一般消費者へ呼びかけを行いました。
面白いことに、「Skets」からでたアイデアの多くが、前回の講義で受講生たちが出したアイデアと一致していました。これにより、方向性としては間違っていないのではないか、と再確認することができました。
次に、左京の望月さんが進捗の報告を行いました。
前回の講義からこの1ヶ月間、試作品を作り、金箔屋へ問合せをし、具体的に見積もりをもらうところまで進めていました。一段飾りの雛人形の屏風を全て純金製にすると、お値段なんと6800万円。最薄の0.3mmまで屏風を削れば、なんとか1000万円に抑えられる、という価格帯だそうです。
受講生からは「1000万円の雛人形なんて買ってもらえるのだろうか?」という不安の声があがりました。“純金雛”以外の案はないかディスカッションを行い、
・雛人形のケータリングを行ってはどうか
・上場記念に飾る企業向けの雛人形を作ってはどうか
・ご利益を強調し単価を上げてはどうか、
といったアイデアが出ました。
しかし、マンパワーとして動けるのは自分ひとりであり、先行投資も出来ないという現状を踏まえ、望月さんから、当初の案である“純金雛”で進めたいと話しがありました。
受講生一同、望月さんの意見を聞いてその選択は正しいと納得し、実際誰をターゲットにどのようにPR・販売していくのか、再びディスカッションの時間が設けられました。
高倉塾長より、高額商品はFace to Faceで売っていくしかない、つまり足で稼ぐしかない、というアドバイスも有り、まずは地元で初孫が生まれる60代のおじいさん・おばあさんをターゲットにチラシを持って営業にいこうということで話しはまとまりました。
講義の最後に、チラシとHPへ掲載するためのキャッチコピーを受講生全員で考案し、多数決による得票賞とクライアント賞を決定し、本講義は終了となりました。
講義終了後には望月さんを囲んでの懇親会を行い、具体的にどのように営業していくのか、という点について意見を出し合いました。高倉塾長からは、「人生は皆ベンチスタート。そこから一瞬のチャンスを逃さず、ものにできるかで道が決まる」というアドバイスがあり、望月さん自身も「まずは行動あるのみ」と決意を新たにしていました。
高倉塾でまとまったアイデアが、実際にどう形になっていくのか。そして、株式会社左京さんが今後どうなっていくのか。事務局としても応援し、楽しみにしていたいと思います。
さて次回の高倉塾は、8月17日(木)19:00~21:00に開催いたします。
次回は新テーマにて行います。ご興味のある方は是非お申し込みください。
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